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鍼灸治療室 ガイアそうこ
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鍼灸治療室 ガイアそうこ
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ガイアそうこだより

会員様宛に発送しているお便りです。

NEW地球創庫だよりNo.1

病院へのお見舞い

 一昨日、母親の看病をしているという娘さんから電話がありました。
 病院が見放し、死期を告知された母を、病院まで診(み)に来て欲しいという往診の依頼でした。本人は、一度目の摘出手術でガンは治っていると思っているそうで、全身に再発している事は本人に話してないそうです。
“本人が来て欲しいと言っている”と聞いて、行くことにしました。 面会時間に見舞客を装って、病院に秘密で診てくるつもりですが、一体何ができるか考えています。 僕ができることは、まず手指鍼療法で痛みや不快感を消すことです。手指鍼療法は身体のバランスを整え、抵抗力や免疫力をアップさせ、身体が元々持っている治癒力を甦らすことができます。 でも、身体を傷め続けるやり方、考え方、思いを変えなければ一時的な効果しかありません。 いちばん大事なことは、本人が自分の生命力で治ってしまうイメージを持てるようになることです。 本人自身が自分の治癒力を信じ込めるようになる、そんな対話ができればいいなと思っています。 行ってきます。
(中山)
 ご意見番コーナー
先日、久しぶりに講演会に出かけました。と言いましても、裏面でもお話を書いている中山さんの講演会です。学会のスタッフご夫婦と一緒に聞きに行きました。招いて下さったのは鍼灸学校時代の恩師で、現在も鍼灸師会等でご活躍なさっている先生です。地球創庫の会員でもあるその先生は、地球創庫だよりの中山さんのお話をいつも熱心に読み、感動することが多く、ぜひ一度講演会を!と思って下さっていたそうです。私は卒業後も、先生とは数回お会いしていますが、出会う度に、その穏やかなお人柄、腰の低さ、仕事の熱心さには頭が下がる思いでいっぱいになります。今回はそれに加えて、鍼灸業界や治療に対する熱い思い、一つの行事に取り組む姿勢、考え方等を聞くことができ、本当に素晴らしい方だなあと改めて感じました。先生のお話を伺えただけでも行った甲斐があったと思っています。もちろん中山さんのお話もいつも通りに熱く、治療の面でも気付かされることが多く、私もぼんやりしていられないなという気持ちになりました。しかし、そういう人にちゃんと気付いて声をかけて下さるその先生の行動こそが、本当に凄いことなのではと改めて思ったのです。本当に素晴らしい人は、案外、身近にいらっしゃるものだということを感じました。そう思うと、まだまだ私の周りでの、これから先の、幾つかの出会いが楽しみになってきました。
                           (伊藤)    

NEW地球創庫だよりNo.2

帰 依

 先日、CBCテレビの報道特集で、病院をクビになった医師5人が本当の患者さんのための医療を実践しようと奮闘している様子を放映していました。何故クビになったかというと、患者さんのためを思うと薬も検査も手術も必要ないどころか、有害であると思われる場合に「ノルマ」みたいに強制され、拒否し続けたためだといいます。
 『医療を根本から見直す必要がある』『病院のための医療だ』と医師の立場上、言いにくいことを堂々と言って迫力がありました。医師の中にも「ほんと」を求める人が増え始めたのかな?いやいやそんなに甘くない、極々少数に過ぎない、と僕は浮かれ気分を押さえました。
 次の朝、治療時間中に60代の女性のKさん(7年間、1〜2ヶ月に1度くらい治療に来ていて、ここ1年くらい来ていない)から電話がありました。
Kさん:「先生に言っておかないといけないと思って電話しました。実は膀胱癌になってしまいまして、今から入院します。遺書も書きました。」
僕:  「何でそんなに悲壮感を持っているんですか。恐怖感を持っていたらそれだけでも悪くなりますよ。いのちに逆らう事はしない方がいいですよ。」
Kさん:「わかっています。」
僕:  「何がわかっているんですか。病院でやる事は全部、いのちに逆らうことばかりじゃないですか。自分の命は自分で守ろうと試みた日々は何だったんですか。受身の魅力、医学や科学に帰依してしまったら、自分はどうなると思っていますか?」
Kさん:「出て来れたら必ず伺います。もう友達が迎えに来てくれます。それじゃあ。」
 電話の後、腹が立ったり情けなかったり、仕方ありませんでした。『何故いのちを粗末にするのか。どうして自分でものを考えられないのか。医者の言うことを神の言うことの様に聞き、疑いもせず、自分が悲劇のヒロインにでもなったつもりなのか!』  そんな気持ちが何度も何度も、頭の中を駆けめぐりました。
 本当に、どうしてわからないのか、残念でなりません。癌で死ぬのではなく、呪いによる恐怖と強烈な治療(手術、抗癌剤、放射線など)で、まいってしまう事を。               
(中山)
 ご意見番コーナー
上記にもお知らせ致しましたが、地球創庫の主宰でいらっしゃいました服部清様が今月2日に亡くなられました。2年程前から体調を崩され、入退院の繰り返しでしたが、今年5月19日からの入院が最後の入院でした。この約40日間はほとんど昏睡状態で医者も不思議がる程、最期まで安らかに眠っていらっしゃったのがせめてもの救いです。 地球創庫を設立したのは平成7年、今から7年前になります。私が会長(服部清様)と出会ったのはその約1年ほど前、樋田先生の診療所でだったと記憶しています。
 その後の8年間は、私自身にとっても本当にいろいろなことがありました。学校職員を辞め地球創庫を皆で設立し、軌道に乗るかどうかもわからず不安な毎日でした。そんな中、一人事務仕事をこなす私を毎日のように食事に誘って頂き、いろいろな話をして下さったのが会長ご夫妻でした。時には励まされ、時にはやさしくご指導を頂き、時にはまだ未熟な私の治療を喜んで受けて下さいました。
 その後、平成10年に「鍼灸治療室ガイアそうこ」が併設され、また慌ただしい日々が始まりました。会長ご夫妻は、出勤された時はいつも『今日はどうですか?』と声をかけて下さり、忙しい時は受付にまで座って下さいました。本当に助かりました。そして苦しい時に励まして下さったのはもちろんですが、時にはやさしくまた厳しく、私の立場等についてのご指導もたくさん頂きました。本当に実の父親以上の存在でした。
 昨年、私の父が病気になってからも、会長はご自身の体調も決して良くなかったのに、会う度に『お父さんの調子は如何ですか?』と、まず先に声をかけて下さいました。
 地球創庫にいらっしゃるといつも笑顔で、皆と嬉しそうにお話しをされていました。
 今、私がここにこうして座っていられるのも、会長のお陰だと心から思います。
 一緒に旅行へ行ったり、講演会に出かけたり、街を歩いたり、本当に、すぐ近くにいらっしゃるのが当たり前だと思っていましたので、今はとても不思議な気持ちです。
 どんなに感謝をしても足りないのですが、これからは会長に恥ずかしくないように自分の人生を生きていこうと思っています。最期の時を不思議な力で私に教えて下さった会長に心からの御礼を申し上げます。本当に、本当に有り難うございました。
                           (伊藤)     

NEW地球創庫だよりNo.3

高麗手指療法の驚異

 高麗手指鍼、手指灸はあらゆる症状、痛み、不快感などに卓効を示します。瞬時に変化し、患者さん本人の自覚やO−リングテストでその変化を確かめられます。しかし、感覚的変化の事実は、最先端医療検査機器や検査法をもってしても、とらえることができません。現代医学は、感覚や機能を機質のせいにして、身体の部分の異常をなんとか見つけようとします。本人の感覚を外から科学的に知ることは至難の業で、本人の自覚が一番正確です。
 その場、その時、その人の症状に応じた適切な手指療法は、痛みを取り去り、正常機能を取り戻し、身体全体のバランスも整う方向へ向かいます。
 いのちからみた回復、蘇生、還元を同一方向とすると、悪化、死滅、酸化の方向に偏ったとき、病気状態と言えると思います。化学物質や薬品類は、強力な酸化能力を持った物が多く、それらはいのちに対してのイジメであると考えられます。
 高麗手指療法の驚異的な効き目は、いのちの不思議、手の不思議が実感できます。しかし、どうして?どうなっているの?と考えても科学的、学問的に理解することはできません。
 僕自身は、事実の積み重ねを感動を持って受け入れ、納得してきました。
 この高麗手指療法を上手く使いこなせば、現代医学のレベルとは次元が違うスゴサがあると思います。                                                    (中 山)
 ご意見番コーナー
暑い暑い夏が終わろうとしています。皆様、お変わりございませんか。私は8月中旬、九州へ治療の旅に行って参りました。知人のお父様とご家族の皆様の治療です。
 肺気腫で酸素の管を鼻から入れて、肩で息をしながら部屋の中を歩いていらっしゃるお父様のお姿は、側で見ているだけでも苦しそうでした。
 早速治療に取りかかり、手に鍼を打ち、お灸をすると「楽になったような気がする」とのこと。鍼の治療は初めてとのことでしたが、信じて頂けたご様子でした。
 翌日から3日間、計3回治療をしましたが、だんだん調子が良くなっていくように見受けられました。移動するときの呼吸も見るからに楽そうで、お顔の色もだんだんと良くなっていったのです。
 このまま継続的に治療を続けていけば、もっともっと調子良くなっていくのではないかと思いましたが、私が帰らなければならなくなり、本当に後ろ髪を引かれる思いで九州を後にしました。
 治療中に、ご家族の方から「九州で、こういう治療(高麗手指鍼)をやっている所はありますか?」と聞かれましたが、残念ながら今のところはありません。まだまだこれからの治療なんだということを改めて実感しました。
 しかし、実際の所、高麗手指鍼だけが効いたとは思えないのも事実です。私の手指鍼治療は、技術的には誰にでもできる基本的なことしかしません。ただ単に鍼を打つだけではなく、プラスアルファの部分が大きかったのかなとも思います。
 それでも今は、毎日お灸をやって頂き、とても調子が良いとのこと。もしできることなら、今年中にもう一回、治療に行こうかなと(遊び心見え見えで)考えている今日この頃です。
 皆様は、どんな夏の思い出ができましたか?         
                             (伊 藤)    

NEW地球創庫だよりNo.4

お休みです。ゴメンナサイ
 ご意見番コーナー
                                  

NEW地球創庫だよりNo.5

9月22日の天声人語(裏面)を読んで、どう思われたでしょうか?
 僕は、日本脳ドッグ学会のガイドラインにある『多数の瘤は、どんどん大きくなるような事はない』を見て、脳動脈瘤なんて病気でも何でもないじゃないかと思いました。
 すぐに思い浮かんだのは、見栄えを競うミス・コンテストです。権威ある審査員が主張する好み通りに決定します。
 動脈瘤を整形してきれいになると、何か良い事でもあるのだろうかと考えました。
 天声人語は『動脈瘤が見つかったら、1年様子を見るのを基本としたらどうか』と提案しています。僕は、そんな検査自体をやめにした方が良いと考えます。
 病気でもない患者さんに、危険な治療を行ったり、多量の薬を買わせると言う悪習はどうしたらなくなるでしょう。
 それには、一人一人が、自分自身で「なぜ?どうして?」と医療に関わる全てについて疑問を持ち、質問する事だと思います。
 信頼したり、まかせてしまったら、自分を守る事にはならないと思います。      (中山)
 ご意見番コーナー
                                

NEW地球創庫だよりNo.6

 治療とは

 私は鍼灸学校を卒業する時に『本物の治療家になりたい!』と皆に豪語し、恥ずかしながら未だに暗中模索状態なのですが、“本当の治療とは何だろう”という壁にはしょっちゅうぶつかります。
 樋田先生は「治す事と癒す事の両方を兼ね備えていなければ、本当の治療とは言えない」と以前おっしゃっていましたが、先日、またまた面白い体験をすることができました。
 肺気腫の患者さんで、不整脈がある方の治療を二日続けてした時の事です。初日は治療後には脈も整い、不快症状も取れ、ほっとしたのですが、二日目の治療後には、不整脈がどうもすっきり取り切れない、脈が整いそうで整わない状態だったのです。その日の患者さんは、治療後も手だけが冷たかったので、こたつの中に手を入れて暖めてもらいました。すると、5分もしないうちに、脈がきちんと整ってきたのです。
 それは、そこまでのプロセスがあっての事だったかもしれません。しかしながら、案外“本当の治療”というものは、簡単な事なのかもしれないと、改めて感じた症例でした。
 皆様は、どう思われますか?   (伊藤)
 ご意見番コーナー
                                

NEW地球創庫だよりNo.7

網膜動脈閉塞症

 11月21日午前9時頃、所用で出かけた中央線電車内で、患者さんを診ました。2時間ほど前に、朝、起きた時から右目が全く見えなくなっていたと言うのです。目はパッチリ開いているのに、つむった時の明るささえないとの事。電車内で、本人とO−リングテストをして、脊柱療法と相応部位に瀉法の鍼をしましたが、全く見える気配はありませんでした。
 患者さんは当日夕方、多治見県病院で、造影検査を受け「網膜動脈閉塞症」と診断され、虚血状態が長時間であるため、視力がもどる事はないと言われました。
 23日から病院の帰りに、毎日、僕の治療院に通い始めました。
僕:「最初に言っておかなあかん事やけど、僕は、いのちを信じ、治る力が あると思っとるけど、あなたがどう思うかがいちばん肝心です。医者が言った絶望的な診断を受け入れたらそれまでで、治療しても意味ありません。医者の言う事、全部無視できますか?手術のできる場所やないし、薬はないと言われても、それはそれだけの話で、治る力とは全く無関係です。治る力は絶望の中からは絶対に出てこないし、いのちは医学より何億倍もスゴイ!と希望を持てなきゃ治る力は出てきません。治る、
治らないは、あなたが絶望の側(がわ)に立つか、希望の側に立つかで決まります。誰かが治してくれるとか、何か良い薬ないかとか、外の力に頼ったって治る力は出てきません。頼りにするのはもう、自分のいのちと生きている力だけです。あなたは本当に希望の側に立てますか?いのちを信じられますか?」
患:「希望を持ちます。いのちを信じます。」ときっぱり答えました。
  2年来、右目だけ涙が出ずに、目薬を毎日、何回もさし続けていたとの事。涙以上の目薬はないから、涙を出す訓練として、伸びと欠伸をしっかり繰り返しました。3回目に右目にも涙が出ました。
僕:「大好きなアルコールは、身体の治る力には逆らっています。タバコは良いと言っています。僕が言っているんじゃありませんよ。身体に聞いていますから。」
患:「身体に聞くとはスゴイですね。こんな民主的な治療は経験した事ありません。」
 高麗手指鍼の治療は驚異的で、毎日瀉法をするたびに視野が広がり、真ん中を残して全体が見えるようになってきました。真ん中の見えない部分も少しずつ小さく、薄くなっています。
 「“見えるようになる事は全くあり得ない”という県病院を、5日間の通院で見限って、手の鍼や灸で見えるようになってきた」と話してみても、皆、信じてくれないそうです。   (中山)
 ご意見番コーナー
早いもので今年もそろそろ終わろうとしています。今年も本当にいろいろな事がありました。皆様にはどんな一年でしたでしょうか。
 また、来年もいろいろとご迷惑をおかけする事と思いますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 皆様、良いお年をお迎え下さい。
                     (伊藤)

NEW地球創庫だよりNo.8

お祓い

 今から20年以上前に、僕は神官をやっていた事があります。2年かけて資格を取得してから、3つの神社にお仕えしておりました。車のお祓いや地鎮祭もやったりしていましたが、7年間ほどで辞めました。 心を込めてお祓いしても、その効果があるとは思っていなくて、毎月の神社へのおつとめが嫌になってしまったのです。
 ところが14年前、鍼灸学校の2年生の時、中日気功会主催の講演会「気のメカニズム」(講師:樋田和彦医学博士)において、お祓いの意味を知りました。神棚にあるもの一つ一つ(塩、水、榊、麻)に清浄能力があり、拍手には場をキレイにする強力なエネルギーがある事を知りました。 お祓いによって、本当に、供物や人や場が清められるその効果は、Oリングテストによって確かめる事ができ、驚きと感動を持って納得しました。
 現在、毎日治療に明け暮れていますが、治療はお祓いそのもののような気がします。鍼や灸で患者さんの身体を清め、カウンセリングで心を清め(これはなかなか成功しない)、自分で自分の心身を清める方法(重みは下、身体の力を抜く、姿勢を正す、希望にわくわくする)などを教えています。
                                                   (中 山)
 ご意見番コーナー
新年明けましておめでとうございます。皆さん、今年のおみくじは引かれましたか?私は先日、友人と湘南・鎌倉方面へ行き、3カ所の神社で3回、引いてきました。結果は吉、大吉、凶でした。なんだかとても複雑な心境でしたが、どんな一年になるのか楽しみでもあります。(友人は小吉、末吉、吉でしたが、どちらが良かったのか、考えてしまいます・・・。)
 年末、テレビで高麗手指鍼が紹介されて以来、お陰様で本当に忙しい毎日が続いていますが、病に苦しむ人の多さも改めて実感しています。
 少しでも多くの方のお役に立てればと思っていますが、治療をしていると、逆に自分が癒されている事をたびたび感じてしまいます。本当に有り難い仕事なんだなあとしみじみ思いながら、毎日、患者さんと一緒に悩んだり、喜んだりして過ごしています。
 本年も、皆様方には、間違いなくいろいろとご迷惑をおかけする事と思いますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。                                            
                             (伊 藤)    

NEW地球創庫だよりNo.9

高麗手指鍼刺絡療法

 平成15年1月29日朝7時頃、42歳の女性Mさんから電話がありました。「お父さんの頭がどうかなっちゃった。しゃべれなくなったし、話しかけても全然わからんし、どうしたらいい?お母さんが救急車を呼んで、もう来る頃やも。」電話口の向こうで「アーア、アーア」とわめく患者さんの声が聞こえました。「もう完全に脳血管障害だわ。手の指先全部、針で刺してみる。」と、Mさんは言うので「手の指先10本と、あと中指だけたくさん、5、6ヶ所をやってみたらどうかな」と僕は答えました。「わかった、やってみる。」電話中に僕の治療院のそばを、救急車が通っていきました。10分くらいしてから、その救急車は病院へ向かって行きました。
 その日の夕方、Mさんが治療院を訪れ、事の顛末を話してくれました。
 電話を切って針をさがしたが見当らず、お父さん(患者さん本人)のそばに、どういうわけか安全ピンがあったそうです。早速やろうとしたら、お母さんが、「救急車が来たで、はよはよ!」と言うので、Mさんは「その前にやる事がある!待ってもらって!」と患者さんの手を取りました。
 中指と薬指の2本をチクチクと3、4ヶ所さしてみたところ、何の反応もなく、もう一度強く同じ事をやってみたら「痛い!」と反応したそうです。
 患者さんは、とたんに目の焦点が合って、言葉がしゃべれるようになり、普通に立って普通に歩けるようになったそうです。
 治ってしまった患者さんをタンカに乗せ、救急車で病院へ運んだものの、CT、MIR検査をしても、何ら異常がなく、医者はわけがわからないと言っていたとのことです。
 その後Mさんは父(患者さん)と母に「早く退院しないと検査づけになるよ」と言い続け、僕にも治療を依頼してきたので、早速、病院に向かいました。
 相部屋のカーテンをひいて、看護師に見つからないように当日1回、次の日2回、3日目1回、十宣穴と中指の井穴6穴に刺絡をしました。
 「しゃべれなくなり、錯乱状態から、後遺症もなく完全に復調する事なんてありえない。消化管から出血して、脳が虚血状態になったかもしれないから胃カメラを飲んでみましょう。」から始まって直腸検査など、2週間に及ぶ検査が行われました。にもかかわらず、異常が見つからず退院しました。
 こんなに簡単で、鍼一本で、最先端医療技術機器をはるかにしのぐ救急蘇生効果を発揮できるなんて驚異です。

 この驚異的効果について高麗手指鍼学会で発表した事があります。発表後、服部先生から頂いた「中風急性期の救急処置、手12井穴刺絡放血法の臨床および実験、研究」の写しによって、中医の伝統的救急法で古代から多くの文献に詳しい論述がある事を知りました。
(中山)
   *注意:今回の救急処置は、緊急の場合でやむを得ない行為ではありましたが、
        現実として、素人の方が他人に鍼を刺すという行為は、法律で固く
        禁じられています。この文面だけを読み、軽い気持ちで試すような
        事は、絶対におやめ下さい。
                                                     (中 山)
 ご意見番コーナー
                            

NEW地球創庫だよりNo.10

戦争と「いのち」

  戦争が始まってしまいました。
 「いのち」や「人権」を根本視点にして考えてみると、今回の戦争は弱い者いじめの侵略としか思えません。かつて、先住民族がいるのに「大陸発見」と歴史に刻み、その先住民族の住む土地を、民族を侵略、虐殺命令を出したワシントンやジェファソン 大統領が尊敬されている国、アメリカ。「武力を用いない」という憲法を持ちながら首相(人間性度4)が「戦争支持」ときっぱり表明する国、日本。 黙っていられなくて「戦争反対!」「平和的解決を!」「武力攻撃をするな!」と布(縦1m、横2m)に大書して、多治見の町をデモ行進。(3月2日)身勝手で傲慢な善悪論と、大義で騙(かた)り、「いのち」をないがしろにする戦争は、最大の環境破壊だと思います。貪欲にまみれながら、正義をよそおい、神まで持ち出すブッシュ(人間性度5)の神経、人間性が信じられません。医療においても善悪論と戦争論がはびこっています。癌(フセイン)は悪であり、切除(亡命)か殺生、その後、生きかえらないように抗がん剤投与(軍の駐留)。しかしそれが本当に「いのち」が喜び、長生きできる最良の方法かと考えると、とてもそうは思えません。「いのち」の側からみると、癌も病気も元気で生き延びるため、必要が あってやっている事で、うまく経過させたり、方向転換させれば、生命に かかわることはないと思います。
*注意:人間性度は筋力テストで中山が勝手に決めた10段階のチェックに過ぎません。
                                                (中 山)
 ご意見番コーナー
慌ただしい季節になりました。新年度を控え、『鍼灸治療室ガイアそうこ』もキャストの勤務体系が少し変わります。今までは約12名が入れ替わりで治療に入っていましたが、新たに就職をする人、独立開業を目指す人、もっとたくさんの時間を勤めてくれる人等で、現在調整を進めているところです。(これがまた難しい所なのですが・・・)
 そんな中、女性キャスト2名がこの3月に続けてご結婚されました。私自身も今年に入り、既に2回、友人の結婚式に出席し、なんだか周りは幸せムードに満ち溢れています。なかなか良い雰囲気で、春だなあと、一人しみじみ思っています。なんとなくおこぼれ?を頂いているようで、嬉しいものです。
 私自身の春は、りっぱな40歳になってからかなと考えていますが、きっと40歳になっても、同じ事をいっているんだろうなと、今は思っています。
 皆様も、お忙しい時期だとは思いますが、素敵な春をお迎え下さい。
                       (伊藤)    
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