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鍼灸治療室 ガイアそうこ
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会員様宛に発送しているお便りです。

地球創庫だよりNo.51

山下  剛 先生

 山下先生の講演会に初めて出席したのは1992年の秋、昭和大学で行われたホリスティック医学協会シンポジウムでの事でした。その時は講演時間も短く、「ちょっと変わったお医者さんだな」位にしか思っていなかったのですが、(ホリスティック医学協会)中部支部で何度かお会いしているうちに、「すごいお医者さんだな」と実感するようになり、それ以降は山下先生の講演会がどこかで開かれると聞くと、名古屋はもちろん、東京や大阪へ、何度も足を運んだものでした。何回聞いても奥が深い先生のお話は、これが本当のホリスティック医学なんだなと毎回感動したものです。特に1995年2月に大阪で行われた講演会は、当時の先生の医療に対するお考えが集約された、素晴らしい内容だったと記憶しています。
 地球創庫では、1995年の10月より「ホリスティック医学入門」という隔月講習会のシリーズを開始しました。山下先生はそのシリーズの3回目、1996年2月よりご講演を依頼し、それ以降、毎回足をお運びいただきました。6月からは「山下先生を囲む会」と改め、今月6月5日が4年目、17回目のご講演でした。毎回、講演の前にお電話で確認をさせて頂く時も、始めの頃は緊張したものでしたが、普段と少しもお変わりのない、先生の気さくな応対に、いつしか電話をすることさえ楽しみになってきたものでした。
 少ないときは5人足らず、多いときは20人以上の方が集まったこの会でしたが、運営的には決して楽ではありませんでした。「見直しては?」という声も何度か上がりましたが、自腹を切ってでもやろうというスタッフも何名か居り、この会は本当にスタッフ自身が楽しみにしていたものでした。その期待をまったく裏切らず、人数が多くても少なくても態度に少しの変化もない山下先生のお話は、毎回必ず何かを得ることができた貴重な会でもありました。
 今月の会で先生は「人生も経過が大切である」「生きる意味・人生の意味が大切である」「思いが果たされると人は生きている意味がなくなる」「良い死に様を目指して生きること」等、人生について、いつになく多くを語られた気がします。今思うと、全てを承知の上で無理を押して来て下さったのではないかという気がしてとても心が痛みます。
 医療に対する山下先生の考え方には賛否両論ありますが、私はとても好きでした。
また、お幾つになられても「僕は、悪ガキでお山の大将だ!」といたずらっ子のようにキラキラした目で言い切る先生がとても好きでした。「山下先生を囲む会」は、そんな素敵な先生とご一緒に、いつまでも続けられるものと信じていました。
 今月の会を開催した5日後、1999年6月10日の真夜中に、山下先生は他界されました。あまりにも突然の出来事でした。それでも、お通夜での先生のお顔はとても穏やかで、声をかければ、今にも目を覚まして起きあがって下さるようでした。
 今はまだ頭の中が混乱している状態ですが、7年前に山下先生と出会えた奇跡に心からの感謝を。そして、山下先生ご自身にも心からのご冥福をお祈り致します。
(伊藤)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー
 地球創庫だよりの続きですが・・・。(似たような話で申し訳ありません・・・。)
 山下先生について書き始めるときりがないのですが、個人的にとても好きな先生でした。それと同じくらいに尊敬もしていました。地球創庫で、現代医療についてのお話をよくされましたが、確かに的を得た本当のことをお話いただきました。ただ「本当のことを言うために誰も反論できず、それ故一人だけ高い次元に行ってしまい、それがすごく孤独でもあり、プレッシャーだったのではないか?」と話して下さった方もいらっしゃいます。 そして「そうならないためにも、周りで足を引っ張ることが必要だったのでは?」ともおっしゃいました。山下先生はよく「反論があればいつでもどうぞ。僕はケンカが大好きだから!」と冗談混じりにおっしゃっていましたが、それは本心だったのかもしれません。山下先生にとって地球創庫はどんな存在だったのか、最後までわかりませんでした。でも、もしもあの世で出会ったなら、きっと「おう!来たんか!」といつもの笑顔で声をかけて下さるのではと、なんだか楽しみでもあります。(大勢の方に囲まれて、私の事には気づいていただけない気もしますが・・・。)
 ご家族の皆様のお気持ちを思うと、何を書いても浅い内容になってしまいますが、私自身はいつかまた、胸を張って山下先生とお会いできるよう、毎日を大切に送りたいと思っています。まだまだ気持ちの整理はついていませんが、山下先生には心の底から感謝の気持ちでいっぱいです。本当に、本当に、有り難うございました。
 (伊藤)
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地球創庫だよりNo.52

人間が決めた好き嫌い

 7年くらい前に大阪で、山下先生の講演を聴きました。おしまい頃、聴衆のひとりが、「先生!善悪とは何ですか?」と質問をしました。山下先生は即座に「人間が決めた好き嫌いだ。」と一言で答えられました。
 その言葉が気に入って、いつも思い出しては、口に出してつぶやいておりました。そして、善悪(いい、わるい)で判断しないように、本当か嘘かを見極めようと心掛けてきました。
 しかし、本当の事を言うと角が立ち、疑問(信じられない事)を追求すると煙たがられます。
 目先の損得のものさしと、本当・嘘のものさしは一致しないものだと実感しています。
 自分が大事にしたい事、本当に大切な事、根本、本質を見つめる事から出発すると「ほんと」が少しずつ見えてくる気がします。
 「ほんと」は仏さまのものさしだそうです。

(中山)
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地球創庫だよりNo.53 

残暑お見舞い申し上げます

 残暑が厳しく、また天候が非常に不安定なこの時期如何お過ごしでしょうか。私、今年の夏休みは8月13〜16日の4日間だったのですが、お墓参りの他は特に何もなく、ゆっくり本ばかり読んでいました。
 その中で一つ印象に残った話がありましたのでご紹介します。

 東洋医学会の松田邦夫元会長が講演でこんな話をなさった。
 昭和天皇のお子さまはお二人続いて女の子だった。3回目の時は難産だった。なかなかお生まれにならない。産婦人科の主治医が努力したが上手くいかない。当時O医師が天皇の漢方主治医だった。心配のあまり天皇は皇后のことをO医師に相談した。O医師は状況を見て精神的なものと判断した。
特に戦前のことである。国を挙げて男子ご出産を祈願している。そんな中にあって今回も女の子だったら・・・。ご本人にとってその思いは大変なご負担に違いない。
 そこで、O医師は天皇に「皇后に一言声をお掛けになって下さい。」とお願いした。天皇は言われたとおり産室の前でやさしくおっしゃった。「女の子でいいよ。」
 このひと言が功を奏して皇后は無事ご出産なさったそうである。
 この話は、そのまま「『その時のひと言』が相手を救う」という教訓になると思います。でも、『そのひと言』は考えても簡単には出てきません。相手を思う心がまず先だと思います。

 この話、不快指数が高いこの時期にはちょっといい話ではないでしょうか。
      

(服部) 
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地球創庫だよりNo.54

オキシトシン

 愛のホルモン・オキシトシンの液体サンプルを樋田医師からもらいました。オキシトシンが分泌されているかいないかで、心の緊張(嫌っている人、物、事)、心の傷(トラウマ)まで分かるのだというお話でした。
 実際に自分の臨床で応用してみると、不思議なことがいろいろ起きてきました。
 まず、オキシトシンはエンドルフィン状態(あらゆる免疫系が正常に働いている)に於いても、嫌っている人を思い浮かべたり、名前を口にするだけで消えます。消えた状態で音・光などの刺激を与え、心の力みを解消するとすぐさま分泌が始まります。つまり、その場から嫌いな人を意識しても、オキシトシンは分泌し続け、本来の体のゆるみ、健康状態へと近づいてゆくようです。
 患者さんは体まで軽くなった気がすると言います。
 痛みや不快感で長く苦しんでいる患者さんは、自分を嫌っている人が少なくありません。それが、カウンセリングで理解しなくてもオキシトシン検査で一瞬にして分かり、そして嫌う思いを一つ一つ短時間で消せるなんて、とても信じられないことが起きてきます。それが、どれくらい持続するかは、まだ分かっていませんが、あらゆる病気に応用できそうで楽しみです。

  (中山)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

 いつまでも暑い日が続きますが、皆様如何お過ごしですか。私は今年の夏は、誰よりも遊んだのではないかと皆にささやかれるくらい、旅行をしたり、甥っ子姪っ子と遊んだりして充実した毎日を送りました。私が叔母馬鹿なのは自他共に認めますが、年に3回会う度に成長している子供達を見ると、時の流れの早さを感じ、果たして自分はどれくらい成長できているのかなあと常々考えさせられます。まだまだ私も頑張らねばと思ってはいるのですが・・・。

(伊藤)
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地球創庫だよりNo.55 

 赤峰さんの循環農法

 高三になる娘が進学か、就職か決めるにあたって「ニンジンから宇宙へ」の赤峰勝人さんの農場で働きたいと言い出しました。
 大分にある農場では徹底的な無化学肥料、無農薬の「百姓」を実践し、大量の草や人糞などでの堆肥による土づくりをしています。草が土を作り、草があらゆる生き物を育み、生き物は土に姿を変え、循環します。
 自然−太陽エネルギー、光、水、空気、大地、生物、いのち−すべて循環し続けます。
 赤峰さんは千島学説を日本中に広めてみえます。先日、長野県上田市で、娘と共にお会いした時、日焼けした立派な「百姓」を感じました。
 娘が「百姓」になりたがっている事が信じられません。
 学校でも、みんなから「変わっている。でもすごい!」と言われるそうです。本当にそれを通す気なら、なかなかなヤツだと思います。でもやっぱり、なんとなくそう思っているだけで、強い決意はないような気がします。
 親として、その好奇心、興味を潰さないよう、どう援助できるかを考えています。                                    
(中山) 
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

 ようやく秋らしくなって参りました。最近は体調が今ひとつでしたが、お灸と日頃の姿勢でかなり良くなりました。お灸は久しぶりだったのですが、今更ながらその効果には改めてびっくりしました。姿勢の方は、樋田先生に
教えて頂いたのですが、意識を「足は親指、手は小指」に置くだけでもずいぶん違います。詳しくは次回にお知らせできると思いますが、ぜひ一度、皆様もお試し下さい。                                     

(伊藤)

地球創庫だよりNo.56

ライフスペースのものさし(定説)

 ここ4,5日、ライフスペースの話題が目につきます。「ミイラ死体」の事件があるまで、僕は全く知らなかった団体です。
 ワイドショーやニュース、週刊誌などをじっくり見て、どういうものさしを持っている団体なのか少し考えてみました。
 グルと呼ばれる高橋氏を最高位においた、宗教色の強い治療(シャクティーパット)を行っていて、法外なお金(500万円以上)が必要のようです。
そして現代医療を卑下し、シャクティーパットのできる世界唯一の人間が高橋氏であることを団体内で自他共に認めています。
 シャクティーパットなる(サイババのいいつけにより行う)治療は、グル高橋が患者さんの頭をポンポンと軽く叩くのだといいます。
 このおまじないごとき頭部叩打で数多くの人を奇跡的治癒(現代医学から見た場合)に導いたといいます。
 ここで、僕の目指している治療とどこが違うのかというと、治療者と患者さんの関係、そしていのちの本質の捉え方です。
 治療者は一方的に患者さんを治してはいけないというのが僕の考えです。患者さん自身が、自ら主体性を持っていのちの本質に迫り、着々と治っていくのが理想です。
 いのちのジャマをしているものを本人が気づき、患者さん自身が変わっていかずに、勝手に第三者(治療者)が一時的に治ったような状態にしてしまうのはバチ当たりだと思います。

(中山)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

 先日、久しぶりに講演会に参加しました。最近では、地球創庫主催の講習会や往診やらでなかなか時間が合わなかったのですが、偶然にも(必然かもしれませんが)ちょうど時間が合い、出かけることができました。参加しましたのは、前回のご案内にも同封致しました「マハーサマ−ディ研究会」東海大会です。
 最初の講演者、山元 加津子さんは石川県の養護学校に勤務され、子供達の作品を通して、養護学校の子供達が社会に、より理解されるよう願いつつご活躍中です。常に子供達と同じ目線で物事を考え、子供達から学ぶ事が多いというお話は、とても引き付けられました。おっとりとした、どちらかといえば私の苦手な、甘えた感じのベタベタした話し方でしたが、内容は本当に素晴らしく、感動してしまいました。この人ならこういう話し方でもいいなあとつい思ってしまう、不思議な魅力の女性でした。
 その後、安らぎのミュージックコーナーがあり、その中でもオペラ歌手、西村玲光さんが印象的でした。西村さんは山元さんとは正反対?のはっきりとした力強いお話と歌とピアノで、ご自身の生い立ちを少しだけ話して下さいました。幼少の頃から成績優秀でピアノも全国ベスト3、大学でも成績はオール100点だったそうです。ただ、大学ではそんな彼女を妬んでか、誰一人として一緒にお弁当を食べてくれる人が居らず、だんだんピアノも弾けなくなり、遂に自閉症になってしまったとの事。そして、それが治ったときにオペラ歌手になることを決めたそうです。そんな過去を少しも感じさせない今の彼女はとても不思議で、とても素晴らしく、輝いてみえました。
 最後の天外伺朗さんの瞑想では、つい熟睡してしまいましたが、思った以上に面白く、楽しい4時間でした。
 休憩時間には、久しぶりに知り合いの方と出会えたり、いろいろな情報を入手することができ、こうして講演会に出かけるのも大切なことだなあと改めて感じました。
ところで、ラストに“ある秘密”があるという映画「シックス・センス」をその日の午前中に友人と見に行きました。友人は、最初の方で既にわかってしまい、ナルホドとじっくり見たそうですが、私は最後に主人公と同じ時にやっとわかりました。その友人は講演会にも一緒に参加したのですが、山元さんのお話を「なんだか聞いたことがある!」と言って、まるで先読みのできる超能力者の様な一日を送っていました。
 不思議な人達との出会いがあった、楽しく不思議な一日でした。

(伊藤)

地球創庫だよりNo.57

自分でものを考える

 早いもので1999年も終わろうとしています。この1年間は、改めて
様々な事を考える機会が多かった年でした。
 中学から大学まで管理教育漬けといってもいい生活を送っていた私は、自分で物事を考え、判断することが苦手でした。(今でも多少はあるのですが・・・。)その代わりというのでしょうか、与えられた仕事は誰よりも確実にこなす自信はありました。典型的な管理教育型人間でした。
 20歳の時のある事件をきっかけに、自分でものを考えることの必要性を実感し、社会に出て、鍼灸学校へ入学し、多くの人と出会い、そのスタイルはより確実なものになっていきました。(まだまだ未完成ではありますが。)
 治療でも、ホリスティック医学的立場からすると、治療の主人公は常に患者さんであり、治療者はあくまでも援助者のはずです。しかし治療者任せ、治療者頼りの患者さんのなんと多いことでしょうか。そして、治療者のせいにして、ただ批判だけする人のなんと多いことでしょう。
 また本屋へ行っても、最近のマニュアル本の多さには驚かされます。これは、自分でものを考えることのできない(考えることをしない)人間が多くなってきていることの象徴のようにも思えてきます。
 確かに、お手本があると安心だし、楽だし、失敗もせずにすみます。そのおかげで助かることがあるのも事実です。
 反面、自分で考えるということは不安だし、難しいし、面倒くさいし、大変な事です。ただ、その習慣がつくと、何が本当(真実)で何が本当(真実)でないかがとてもよくわかってきます。そして、情報を鵜呑みにすることの怖さもよくわかります。
 なんといっても、自分でものを考えるということは、全ての責任を自分で取るわけですから、人生がそれまでの何倍も面白くなる事がいちばんの魅力だと私は思うのです。
 今回、いろいろな角度からの情報を同封致しました。皆様が自分自身でお考え頂き、皆様なりのご意見をお持ち頂けたらと思います。
 これからも私は、自分なりにいろいろ考え続けたいと思っています。
2000年が皆様にとりまして、素晴らしい1年になりますよう心よりお祈り申し上げます。 
 (伊藤)

地球創庫だよりNo.58

2000年を迎えて

 1月も下旬となりましたが、明けましておめでとうございます。
2000年という一つの区切りの年をいろいろな思いで迎えられた事と思います。
 日新又日新(ひにあらたに、またひにあらたなり)という言葉を
ある雑誌で目にしました。
 文字通り解釈すると毎日毎日は新しい日だということになり、「昨日までは不幸の連続だったが今日はまた新しい日だ。くよくよせずに頑張ろう。」とか「昨日はよい一日だった。きっと今日もよい日だろう。」といった風に考えるのが普通です。
 多くの人達にとって毎日は新しい日であっても、同じ様な内容の連続であります。定刻に起床し、定刻に就寝する。午前中も午後も同じ事をして過ごしています。
 しかし、努力次第によっては、昨日よりは今日、今日よりは明日と仕事をスピードアップすることができるし、仕事の内容も優れたものにすることが可能です。そう心掛けることによって、人間は成長し続けることが可能です。
 昨日までの失敗も成功も一応わきに置いて、これまでの体験を生かしながら精一杯頑張ろうということになります。
 そんなことを思いながら正月を過ごしていました。
 あまり無理せず今年一年を過ごしていこうと思います。
 宜しくお願いします。
 NINNIN
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

〜千島学説勉強会を終えて〜
 8ヶ月間の千島学説勉強会は、いのちの根本や本質に迫るホリスティックなものだったと思います。現代医療と相容れない部分が多く、初めて知る人には目から鱗が落ちるような衝撃もあったと思います。
 いのちの営みをどのように解釈するかで対応(治療)が全く違う場合、より事実(ホント)に近い解釈をしている方がいいに決まっています。
 腸造血、細胞新生、赤血球分化など八大原理はいのちや自然を太極的に見た視点からも矛盾しない事実であるように思えます。
 東洋医学や民間療法をやっている人で、西洋医学を頭からバカにしたり、認めない人がいます。それは当たり前の話で、病院医療をつぶさに見れば、見当違いなお節介ばかりやっていることに気づきます。
 「患者確保のための健康診断」「検査値を絶対視した診断と投薬」「より過激な治療をするための精密検査」どれをとっても患者さんに何かいいことがあるとは思えないし、健康に反しています。
 病院経営は、心配させ(脅し)、治らない(呪い)と言い、「健体康心」の「康心」部分に深い傷口をつけながら成り立っていると僕は思います。
 医師が千島学説を知り、勉強されることを切に願います。
(中山)      

                                                       (K.T)

地球創庫だよりNo.59

ホリスティック医学と喫煙

 今から9年ほど前、日本ホリスティック医学協会中部支部ができた頃、「ホリスティック医学の人はタバコを吸わない!」と聞いていました。
 最初、13名くらいの参加者のうち、大っぴらに吸うのは山下先生と僕だけでした。嫌煙権が言われ始めていましたが、今ほど正義感に満ちた主張はされていませんでした。
 だんだん肩身の狭くなる中で、ホリスティック医学的な考え方は喫煙を拒絶するものではないことがわかってきました。精神、身体、魂などを一体として捉えた場合、「病気」というものは字の通り、気(精神)の作用が大部分を占めていることが納得できました。つまり、一つの物質や事柄に対して好きか嫌いか、肯定か否定かで身体に対する影響がまるで違う事を知りました。(精神神経免疫学:PNI)
 嫌煙権運動が高まれば高まるほど、本質からはずれた物質原因説が幅を効かせ、仮説や幻想がまことしやかに話されます。
 また、副流煙の肺癌実験くらい馬鹿げたものはありません。故平山雄なる権威者は対照実験のない、次のような実験を行いました。タバコの煙が充満した、酸欠に近い状態の密閉されている箱に、ネズミを毎日30〜40分
閉じ込める事を1年間繰り返したのです。結果は、17%のネズミに癌が発生したということでした。
箱に閉じ込めたストレスや酸欠状態などは無視し、広い清浄な空気と狭い煙の充満した空気だけではまともな対照実験とは言えないと思います。
実際、毎日密閉した箱に閉じ込められるだけでも癌になりやすく、閉塞感とあきらめは癌の主たる原因とも考えられているのです。
 次回も、喫煙の続き「喫煙の効用」を書きます。
 (中山)
 

徳 永
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

ここ1,2ヶ月で特に印象に残る患者さんと出会いました。私は個人的に高麗手指鍼治療の往診もしていますが、患者さんは健康管理のためであったり、難病改善のためであったりと症例も様々で、治療経過も様々です。しかし、自分の患者さんを、自分の好きなように(患者さんが気に入って下さったように?)治療できるということは、最高の贅沢だなあと、しみじみ思うのも事実です。
 そんな中、昨年末、知人のお父様が肺癌で入院したと聞きました。身内同様におつき合いさせて頂いているご家族で、お父様もよく知っている方でした。知人によると「癌は手術もできない場所にできていて、効くかどうかはともかく抗癌剤治療を開始すると病院の先生は言っているが、鍼で少しでも楽にならないだろうか?」ということでした。
 抗癌剤の恐ろしさは、知人にも常々話していましたので、知人も乗り気ではなかったのですが、ご本人が「病院の先生に任せた!切るなり、打つなりなんでもやってくれい!」とすっかりその気だというのです。また、口の悪い父親だから、たとえ私が治療しても私自身が嫌な思いをさせられるかもしれないが、とにかく一度見てもらえないかということでした。知人もかなりショックを受けているようでした。
 私自身、それこそ父親のように思っている方なので、ホリスティック医学的な考え方をわかってもらえないにしても、抗癌剤の恐ろしさや、人間の自然治癒力の素晴らしさを一応伝えるだけは伝えてみようと思い、数冊の本と一緒に出かけました。
 患者さん(以後Kさんとします)は、検査入院から外泊されたところで、近所へ勝手に出かけてしまい、相変わらずの奔放さだなあと苦笑しつつも、実際出会ってみると、いつもと全く違う顔色の悪さと、寂しさを押し殺した目がとても印象的でした。ご自身も癌と知っており、「まあ何しろ癌だし、何やっても同じだと思うけどな!」と言わんばかりの、何とかしてもらえるならしてもらおうかという態度で治療を受け始めました。
 その方の、まさに感動的な、刻々と変わっていく姿を次回にお話しいたします。
(伊藤)                                       

地球創庫だよりNo.60

喫煙の効用
ホリスティック医学と喫煙〜その2〜

 28年間の喫煙期間のうちで、今ほど煙草バッシングの強い時を知りません。「百害あって一利なし」とか「煙草は遅延型サリンだ」等と煙草いじめや喫煙者差別が広まっています。
 本当に百害ばかりでしょうか。僕には、もっと桁違いに空気を汚染するディーゼルや、ジェットの排ガス等から目をそらす「生け贄」になっているとしか思えません。つまり冤罪(えんざい)です。
 ある医学博士が「煙草1本で11分いのちが縮む」と書いていました。どういう統計から、そんな嘘がつけるのでしょうか。
 5,6年前のテレビのニュースで「デンマークの世界最高齢、120歳のおばあさんが亡くなった」と伝え、生前の車椅子で煙草を吸っているところを映していました。
 2,3年前は114歳のカナダのおばあさんが、こちらも煙草を吸っている姿をテレビで映していました。
 煙草を吸っていなかったとしたら、いったい何歳まで生きたと言うのでしょうか。
 ニコチンは、自律神経や骨格筋に作用することが分かっています。また、記憶に関係する海馬や、感情を引き起こしたり抑えたりする扁桃核を刺激します。このことから、記憶力をよくしたり、精神的緊張をゆるめる効果があります。
 脳の機能を活性化させるため、アルツハイマーやパーキンソン病になりにくい事もきっちり報告されています。
 喫煙は気分を落ち着かせ、ストレスを解消し、不安解消にも役立ち、心に安らぎを与えてくれます。

 さて、一服・・・。

 (中山)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

 肺癌の宣告をされたKさんは様々な症状を訴えていましたが、1回目の治療を終えた翌日、2回目の治療の時に「何だかわからんが、これ(手指鍼治療)をしてもらうと楽になるなあ」と言いました。このチャンスを逃してはならないと思った私は、さり気なく
本当の治す力は自分の身体の中にあること、肺という部分だけが悪いのではないこと等ホリスティック医学的な話をさらっとしました。必要な書籍は渡してありますから、後はご自身で読んで頂くのがいちばんいいと思ったのです。Kさんも「入院すれば時間もあるし、読ませてもらうわ」と元気よく言って下さいました。
 週末2日間の外泊を終えて入院し、1回目の抗癌剤治療を受けたKさんは、予想通りの激しい副作用に悩まされました。頭痛、吐き気はもちろん、頭の毛も全部抜けてしまいました。予め覚悟はしていたというものの、Kさんは、かなりショックを受けた様子だったと娘さんから聞かされました。
 次の外泊までの数日間、娘さんを通していろいろな健康食品名を掲げて「○○が癌に効くと(健康雑誌等で)見たり(他の患者さんに)聞いたりしたが、どうだろうか?」と何度も相談を受けました。そういった物は必ず合う合わないがあるし、高価なものはまず疑うよう話し、とにかく手のひらへの爪楊枝刺激、手振り療法、EM−Xや活水の素の飲用等を欠かさず行うよう伝えました。それらは欠かさず実行して頂けたようでした。
 その数日後、娘さんから「こんなに早い時期に、以前よりも黒い髪の毛がはえてきたなんて信じられない。」という話を聞きました。それよりも「なんだか父親は、人が変わったようで気持ちが悪い。今までの父親ではないみたい。」と言うのです。
 私がそれを実感したのは、次の治療に伺った時でした。私を見るなり「お待ちしておりました!先生!」と冗談混じりに言われ、(そんな風に話しかけて下さる人ではなかったので)あれ?っと思ったのですが、たまたま来ていた娘さんの友人が、乳癌で同じ病院に入ると知ると「手術なんて、そんな簡単にするもんじゃないぞ。人間いちばん大切なのは、笑顔なんだ。いつもニコニコしていることは、免疫力を高めるし、本当にいいことなんだぞ。」と話されるのです。そんな事は絶対言うタイプの人ではなかったので、感動してじぃ〜んとしていたら「ちゃんと本にはそう書いてあるぞ!だからワシは信じたんだ。ワシがこんなに元気になったのも、何が効いたかよくわからんがなあ。」と言われました。私の話をどこまでわかって頂けたのか今ひとつよくわかりませんでしたが、慌てて娘さんが「鍼治療とEM−Xとか活水の素(深海水)のお陰でしょ!」と言ったのには思わず笑ってしまいました。本当に何が効いたかわかりませんが(私は決して抗癌剤が効いたとは思えませんが)生き生きと話をするお姿は、前回とはまるで別人でした。
 何はともあれ元気になったKさんでしたが、この後、お医者さんとの闘いが始まってしまったのです。  
(紙面のスペース上、次回に続きます・・・。)              

  (伊藤) 
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