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鍼灸治療室 ガイアそうこ
【事務局】
鍼灸治療室 ガイアそうこ
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ガイアそうこだより

会員様宛に発送しているお便りです。

NEW地球創庫だよりNo.11

高麗手指鍼とO−リングテスト

 4月19日午後5時過ぎに電話が来ました。一人暮しをしている84歳のおばあさんに、食事の介護サービスをしているヘルパーさんからです。
 「いつもと違って、まったく反応がありません。午前の食事のヘルパーさんの時は歩けたみたいですけど、今はベッドでまばたきだけで、目も動きません。救急車を呼んだほうがいいでしょうか?」「待ってて下さい。すぐ行きます。」10分程で到着してさっそく診てみました。 ベッドに高枕で寝たまま微動だにしません。脈はあるのに、まばたき以外の動きがありません。手足は力なくダラけて、握ってもつねっても何ら反応しません。目は開いていても何も見えず動きません。大声の呼びかけにも反応がなく、感覚機能も全部閉じている状態でした。 初対面の60代のヘルパーさんをO−リングテストの応急仲介者に仕立て、患者さんの身体と話を始めました。(質問はマインドと声に出す場合と半々。「はい」「いいえ」はOリングテストの答えです。)「大往生するつもりですか?」「いいえ」。「もっと生き続けますか?」「はい」。「治療すれば治りますか?」「はい」。「脳血管障害ですか?」「はい」。「刺絡は有効ですか?」「はい」。「両中指の井穴6穴は必要ですか?」「はい」。 12穴の刺絡を手早くすませても変化がありません。「刺絡が足りませんか?」「はい」。「十宣穴ですか?」「はい」。「相応部位を探す必要ありますか?」「いいえ」。 十宣穴の刺絡をすませて1分もしないうちに、手が動き出し、首が動き、顔も目も足も動き出しました。5、6分したらベッドから起きあがって腰をかけました。すぐにトイレへ介助しながら歩けて、排尿もすまし、ベッドまで戻って腰をかけました。 「他に何か治療することありますか?」「いいえ」。治療を終えました。 ヘルパーさんが「よかったね−!よかったね−!」と患者さんの肩をゆすりながらはしゃぎました。
 一体このような治療が日の目を見るようになるだろうかと考えると、とても現代医療大系の網にひっかかるとは思えません。人工的に作った先端検査機器が「感覚」に追いつくことができれば、科学的に証明することも可能かもしれません。しかし、どんな精密な検査による情報(過去)も、変わり続けているものには意味をなしません。
 O−リングテストも高麗手指鍼も、欲に目がくらむことなく、「ほんと」を求める、心ある人にしか理解されない気がします。                                         

 (中 山)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー
 4月19〜20日、「第17回韓日高麗手指鍼学会」に参加しました。前年より規模を縮小したとはいうものの、参加人数は2000人以上でした。
 韓国の方々の高麗手指鍼に対する熱意は、学会に参加する度に感じられます。 特に今年は、韓国で『高麗手指鍼療法師』という資格が認められて、初めての学会でしたから、熱心な参加者の姿を数多く見る事ができました。
 治療そのものは、技術だけでするものではないと思っていますが、技術なくして治療がないのも現実である以上、私自身ももっと勉強しなくてはいけないと実感した会でもありました。
 学会以外の面では、皆で屋台に繰り出したり、樋田先生のお話を夜遅くまで興味深く伺ったり、繁華街をのんびりと散策したりする時間もありました。
 美味しいビビンバや、サムゲタン、焼き肉なども堪能し、仕事も確かに忙しかったのですが、意外にリラックスできた旅でした。(結局、どこでも楽しめる自分の性格を改めて実感したという事なのですが・・・)
 帰国後は、仕事に追われるいつもの生活に戻りましたが、もうすぐGW!と思うと気合いも入ります。私は「我が家の大掃除」の予定ですが、皆様はどんな計画があるのでしょうか。思い出に残るGWとなりますよう、お元気でお過ごし下さい。                                             

  (伊 藤)

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NEW地球創庫だよりNo.12

自分のやりたい事

 『鍼灸治療室ガイアそうこ』も、お陰様で、無事に五周年を迎える事ができました。毎日の実費治療、また保険を使っての往診治療等、キャストと共に充実した毎日を送っています。
 “日本高麗手指鍼学会”の事務局、地球創庫としましても、1年が経とうとする今、当初に比べると、かなり落ち着いてきたように思います。国内だけでなく、海外でご活躍されている鍼灸師の方からの問い合わせ等もあり、忙しさの中にも、嬉しさを感じています。
 また、毎週土曜日に研修させて頂いている樋田先生の診療も、行く度に治療内容や、樋田先生のお話に感動があり、たとえ朝が早くても(普段が遅いだけなのですが・・・)毎週通うのが楽しみです。
 個人的に開業している治療院も、赤字には間違いないのですが、好きな人に好きなように治療ができる喜びを、しみじみと味わっています。
 同じように、個人的に行っている往診も、本当に楽しみに待っていて下さるのを感じると、有り難い事だなあと思ってしまいます。まるで、田舎に帰るような感覚で行っています。
 プライベートでも、父の介護は本当に治療の勉強になるし、好きなバレーは続けられるし、自分なりに何も言う事ない幸せな人生を送っていると思います。
 鍼灸学校を卒業して12年の間、「これが本当に自分のやりたい事なのだろうか?こんな事をしていて良いのだろうか?」と自問自答の連続でしたが、最近は、逃げとか諦めの気持ちではなく、「これも良いのかな?」と自然に思えるようになりました。
 多くの人と出会い、いろいろなお話を伺い、いろいろな生き方を見たり、聞いたりするうちに、いつの間にか多くの事を教えて頂いた気がします。
 まだまだやりたい事がたくさん出てきた今日この頃ですが、今を大切に、自分のペースでこれからも過ごして行きたいと思います。
 ガイアそうこも、日本高麗手指鍼学会も、まだまだこれから大きく成長して行くと思います。それも、皆様のお力添えがあってこそだと確信しております。今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
(伊藤)

ご 意 見 番 コ ー ナ ー

今月はお休みです          

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NEW地球創庫だよりNo.13 

今月の「たより」はお休みです
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

今年もあっという間に6月が過ぎ去ろうとしています。先日、お正月を迎えたとばかり思っていましたが、時の流れの早さには時として非常に驚かされます。 最近、どうも流され過ぎているなあと思っていたところ、案の定?左ふくらはぎの肉離れを起こしてしまいました。バレーの試合中での事です。12年前、左アキレス腱断裂をして、その後一度右ふくらはぎの肉離れは経験しましたが、ここ10年は、怪我だけには気をつけていましたので、結構ショックでした。 陰陽で考えると・・とか、試合前までかなりハードな生活が続いた事とか、やはり身体の重さが原因だろうか等々、いろいろなことが頭をよぎりましたが、ここで一度、足下を確かめろということではないかという結論に達しました。
仕事の事やプライベートの事も今一度、考え直してみる良い機会になりました。『何事も身体が資本』という言葉も、身をもって実感し、足をかばうことで腰痛も経験し、患者さんの気持ちも痛い程(本当に痛い程!)よくわかりました。
 お陰様で日毎に痛みも和らぎ、まだまだ若いのかなと思ってみたり、手指鍼がよく効いたのかなと思ってみたり、反省しているのかしていないのか、なんだかよくわからない状態ですが、とりあえずは7月6日の試合に向けて、早く復活したいと思っている今日この頃です。          
                  

 (伊 藤) 
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NEW地球創庫だよりNo.14

いのち

僕は自分の治療において、患者さんの症状だけを問題にするのではなく、「いのち」と向き合うよう努めてきました。「いのち」の言い分を聞いて治療すると身体は緊張を解き、バランスを取り戻し、本来のハツラツさに近づいて行きます。
 症状でも、「いのち」の言い分を聞くことにより、自分で自分の「いのち」をがんじがらめにして不自由になった状態から、本来の働きを取り戻そうとする状態になると思います。
 “たより”に何度も書いてきたように「いのち」は凄すぎます。人類が積み重ねてきた知識とはまるで次元が違います。「いのち」は人間技でどうこうなるものでもありません。
  昨今のニュースを見聞きしていると、人や自分のいのちを奪う(殺す)ことが頻繁に安易になされている気がします。戦争で殺し、死刑で殺し、個人的にも殺したり、一緒に死んだりと。
 筋力テスト(O-リング)で身体やいのちの言い分を聞くと、どのいのちも
人を害したり、自分を害したりすることを求めてはいません。しかし悪感情を持たないように、本来のいのちや魂にそった人間に変わることなんて可能だろうかといつも考えます。
                                                (中 山)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

なかなか梅雨が明けず、夏の日差しが恋しい人も多いのではないでしょうか。もちろん私もその一人です。
 先月は肉離れの話をしましたが、今月は原因不明の蕁麻疹の話です。7月に入ったばかりの頃だと思いますが、突然1cm〜15cm程の大きさの赤い斑点が身体中のあちこちにできました。とにかく痒いのです。掻けばもっと痒くなるとわかっていても、たまらず掻いてしまい、ますます痒くなるという悪循環。特に夜中は眠れないほどの痒さで、本当に辛い思いでした。
 世間一般でアトピーと言われている人は、こんなに辛い思いをしているのかと、痛感した次第です。(本当はもっと大変なのでしょうが・・・)
 幸いなことに、3〜4日程で治まりましたが、今月も健康の有り難さをつくづく感じた一ヶ月でした。
 梅雨明け間近で、いよいよ夏も本番です。皆様も、事故や怪我にはくれぐれもお気をつけて、心に残る夏の思い出をぜひ作って下さい。(私も、来月こそ、明るい話題を提供したいと思っています。)                                                         (伊 藤)              

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NEW地球創庫だよりNo.15

治療の不思議

以前「民主的な治療ですね。」と患者さんから言われた。と書いたことがあります。身体に何でも聞いて治療するからです。
 ある女性患者さんに本人の指を使って、今の状態から治療方法まで声に出しながら質問しているとき「だ、だれと話しているんですか?」と聞かれました。「え?あはは…すみません。最初に説明せずに勝手にあなたの身体というか、本体と話をしているんです。」と答えたことがあります。この頃は全部患者さんの身体まかせ、身体の言い分を最優先します。身体の求めない施術は一切やりません。
 身体の言い分を聞いて、それに従えば大概の症状は消え失せます。もちろん治療前の検査と治療後の検査に大きな変化が現れます。いのちは変わり続けている証明でもあると思います。
 しかしよく考えてみると不思議で信じられない話です。身体自身が生き方も治り方もすべて知っていて、その上それに役立つ方法も知っていて選んでくれるということになるからです。それに身体やいのちと話ができる方法が、簡単な筋力テストであることも不思議です。科学的にあるいは学問的に考えたら、説明がつきません。マニュアルに従う現代医療とはまったく逆のことを行っていることになります。
 治癒学や生命学を切りはなし、経済学と結びついた現代医療に本当のホリスティック医療を期待するのは無理だと思います。いのちの言い分(本当の根拠)を聞かず、健康診断に心配とオドシを持ち込み、告知と称して根拠のない(狹い情報を元にした)悲観に流されているのが最先端医療だと思います。
病院や医者の力を借りなくても、自分のいのちの力で病気を克服できる時代(心や意識のありようで身体がどうなるかの解明も進み、現代医学が迷信となる時代)が来るのはいつの日だろうと思い悩みます。
                                    
(中山)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

お休みです                                         

NEW地球創庫だよりNo.16

迷  信

 8月30日夕方に来院した患者さん(男性57才)の話にはビックリしました。
 検診の結果を聞きに県病院へ行ったところ、主治医から「あさって9月1日午後、手術をしますから来て下さい。」と突然言われたというのです。「一体どうして、何の手術をするのですか?」と聞くと、「BUNや血中クレアチニンが上昇していて腎臓がダメになっているから、透析を1日おきに週4回やることになります。あさって、手首の動脈と静脈をつないで透析が出来るように手術をします。透析をやっているこの3つの病院から、自分の都合の良い病院を選んで、その日から透析を行って下さい。」と極めて事務的に答えたそうです。
 病室から出て、外で待っていた奥さんに「あさって、透析をやる手術をすることになった。」と話すと「どういうこと?私が聞いてくるわ!」と病室へ入り、次の患者さんに話している医者に構わず「どうして透析の手術をしなければならないんですか?」と聞きました。 するとカルテを取り出して、奥さんの方を見もしないで、検査値がこうこうこうだから透析が必要です。と言っただけでした。
 家へ一度帰って、どうしたらいいか2人で迷っているとき「中山治療院へ行ってみよう!」と思いついたと言うことでした。
 自分では元気で健康だと思っていたのに、透析を受けなければならないことで深刻になっていました。 「検査値よりも、あなたの感覚の方が何万倍も優れているから、元気で健康だと思ってきたのなら、その方が正しいし、クレアチニンが上昇しているというのなら、健康でいるためには上昇するのが一番適当だということです。まさか、変な薬を飲んでいたりして・・・」 飲んでいる降圧剤の副作用にBUN・クレアチニンが上昇すると書いてあるのを読んですっかり納得されました。その日に、自分の意志で薬を全部捨て、手にお灸を始めました。 手術当日、「手術はしません!」と自分で断りに行き、帰りに治療院に来たときはハツラツとしていて、治療の必要はありませんでした。
 自動車修理から車検・保険全般を夫婦でやっていることを聞いて、「薬を飲ませておきることで仕事を増やすなんて、釘をばらまいてパンクさせるのと一緒でしょ?それって犯罪じゃありませんか?」と言ったら、妙な間があってから笑ったので、思わず「えっ!やったことあるんですか?」と聞きそうになりました。
 定期検診を受けると、健康になったり、寿命が延びるというデータ的根拠も、科学的根拠もありません。科学的根拠のないことを信ずることを迷信と言います。                         
  (中 山)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

忙しさを言い訳に、先月もこのコーナーをお休みしてしまいました。申し訳ございません。会員の皆様より「読んでますよ!」とお声をかけて頂く度に、有り難いような、もったいないような心境になっている私です。
 さて、今年も沖縄にて樋田先生講演会が盛大に行われました。講演会はこれで3回目になります。毎年毎年、温かく迎えて頂き、本当に嬉しく思います。
 このコーナーでも毎年書いているのですが、沖縄の方々の『樋田先生の言葉を一語たりとも聞き逃すまい!』という熱い姿勢にはいつも心を打たれ、自分自身を深く反省させられます。隠れていた?傲慢な自分が、見えてくるのです。
 毎年、講演会を主催し、私達を接待して下さるK先生は「樋田先生とお会いすると、自分の中のリセットボタンを押して、治療の根本にある大事な所に戻れる」とよくおっしゃるのですが、リセットボタンを押させてもらっているのは私だなあ・・・と今回も、しみじみ思ってしまいました。
 沖縄の人々は口調も柔らかく、性格も優しく穏やかで(これはK先生の周りの方達が特にそうなのかもしれませんが)、治療以外の面でも、本当に自らを深く反省させられます。私には欠かせない、大切な時間だと痛感しています。 『今後はこの気持ちを忘れずに、仕事の面でも生かして行こう』と固く決心して帰っては来るのですが、現実の波に呑まれて、既に忘れてしまいそうです。
 忘れない為にも、沖縄には何度も行かなければならないと、つい思ったりもしてしまいます。(決して、遊び目的ではありませんので・・・。)
 海と空の青さも言葉に出来ないほど素晴らしく、忘れられないのですが、
それ以上に、K先生を始め、スタッフの皆様の心の純粋さ、優しさは毎年出会うことながら忘れられません。本当にお会いするのが楽しみな方達ばかりです。
 この場をお借りして、改めて心から厚く御礼申し上げます。本当に有り難うございました。
(来年も?よろしくお願い申し上げます。)                

(伊 藤)

NEW地球創庫だよりNo.17

読む「おくすり」

 ひらやまれいこさんの書いた小冊子、『あなたがいるだけで幸せ』を治療に使ってみたところ、驚くべき効果がありました。
 筋力テスト(0リング)で、患者さんに「読むくすりは必要ですか?」と尋ね、「はい」と答えた人には、36ある文章のどれが良いか聞くと、しっかり答えが出ます。 その文章を読むだけで、身体がゆるみ、痛みが消え、代謝が良くなるのです。 かつて、樋田先生が患者さんに「痛みは心の叫びだ」と言う意味のことを言ってみえました。 心が安らいだり、気が晴れると痛みも消え失せていく事を『読むくすり』は証明してくれます。 不思議な効果は、心と身体が一体である事をわからせてくれます。
 身体だけを検査し、数値化したり、目に見える形を頼りに症状や病気を特定しても、片手落ちである事もよくわかります。 ある陶芸家夫婦が患者さんで来た時、夫の身体の痛みについて、『長所が剣で短所が盾。長所は可能性を広げてくれる。短所は自分を守ってくれる。』を読み、夫が「短所はいけないんじゃないんだ!」と言ったとたん、身体中がゆるんで痛みがやわらぎました。 2〜3日、お互いの欠点を責め合っていたというのです。 奥さんは楽になった夫に対して、「短所があってもあんたはええかもしれんけど、こっちは迷惑やわ。」とか言っていました。

(中 山)

ご 意 見 番 コ ー ナ ー

めっきり秋らしくなりましたと言うよりも、朝夕は寒ささえ感じる今日この頃ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
 ガイアそうこは今月より、受付で一緒に働くメンバーが1名増えました。
 以前から税理士さんとしてガイアそうこではお世話になっていた方ですが、昨年1年間はイギリスでMBA(経営学修士)の資格を取得され、ますますパワーアップして帰っていらっしゃったのです。
 本来ならば“先生”と呼ばれる立場の方なのですが『何事も経験しておかなければいけませんから』と、掃除からゴミ出し、買い物から銀行への用事まで、実になんでも楽しそうにこなして下さいます。
 その姿勢を見ていると、学ぶことが非常に多く、有り難い人材だなあとしみじみ感じつつ、こういう方と出会えたという事に心から感謝したいと思います。
 人生は本当に一生が勉強なんだなあと、改めて感じている今日この頃です。
 個人的には、先月末に両親と行った恐山で400人近く泊まれる宿坊に3人だけで泊まったり、飛行機が欠航になったお陰で十勝沖地震を体験したりと、仕事以外で相変わらずドラマチックな?日々を過ごしていますが、今は親不知の痛みとひたすら格闘する毎日です。
 皆様も、お身体はくれぐれも大切にお過ごし下さい。     
 (伊 藤)

NEW地球創庫だよりNo.18

筋力テスト(O−リング)の不思議

 11月1日夜、多治見の県民病院へ、脳溢血の後遺症で植物状態が三ヶ月続いている女性(74才)のお見舞いと治療に行きました。毎週治療している男性患者のお母さんです。意識のない人とも話が出来る、筋力テストのことを話したら、治療して欲しいと言われました。
 点滴と呼吸器、排尿カテーテルなどをつけて、目は閉じたままで、手足もむくみ、何の反応もなく、これを植物状態と言うのかと、改めて思いました。
 さて、治療に入る前に、治療をして良いかどうかを本人に尋ねました。すると、しなくて良いと答えました。『えっ?どうして?刺絡をすると意識が戻って身体の機能も復活する方へ向かうことを知っていますか?』「はい。知っています。」『じゃあ、このまま大往生する気ですか?』「はい」『このまま少しずつ、いのちを閉じていくつもりですか?』「はい。」『治療しなくて良いと言うことですね。』「はい。」『いつ息を引き取られるか聞いて良いですか?』
「はい。」『一ヶ月後?』「いいえ」『それより早いですか?』「はい」『10日後?』「いいえ」『20日後?』「はい」『11月20日に息を引き取られるんですか?』「はい」『本当?』「はい」
 「そんな事がわかるなら、私が聞こえないと思って、思いのたけ(恨み辛み)を全部言ってしまった事も聞こえていたか、分かっていたか、分かっていたら今どう思っている聞いて欲しい。」と奥さん(お嫁さん)が申し訳なさそうに言いました。いろいろ質問した結果、奥さんの言ったこと全部、有り難く、嬉しく聞いて、辛く当たったことを許して欲しい思いも含め、今は安らかで、清らかな思いに満ちていると答えました。奥さんは涙ぐみました。
 治療は何もせず帰りました。
 11月20日、「今朝、息を引き取って、本当に今日だったからビックリしました。心づもりと、いろいろ準備が出来て、大変有り難かったです。」と電話がありました。
                                                   (中 山)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

中山さんに張り合うわけではありませんが、私も先日、脳腫瘍で意識がもうろうとしている患者さんの治療を依頼され、病院へ行ってきました。私自身はO−リングは使わないので、脈を診たり、状態を見て、精一杯の治療をしてきたのですが、患者さん自身がまだ40代半ばの男性でしたので、自分もいつこうなるかわからないなあ・・・と胸が熱くなりました。まだ小学生のお子様もいらっしゃると言うことで、奥様の心情を思うと、本当に何とかしてあげたいと思わずにはいられません。しかし所詮、治療でできる事は知れています。心を込めて治療をした後は、患者さん自身の生命力に任せて、祈るのみです。治療家とは無力なものだと改めて実感しました。
 O−リングを使えば、また違った展開が見えてくるのだと思いますが、私自身にためらいがあり、なかなか使えずにいます。 それでも翌日、奥様から『硬直して動かなかった左手が動くようになった』とお電話があった時は、とても嬉しく思いました。
 遠回りかも知れませんが、私は私のペースで、時には周囲の助けを借りて、治療をしていこうと思っています。                         

                                                       (伊 藤)

NEW地球創庫だよりNo.19

知<好<楽

  昨日の新聞で、河合隼雄さんが「論語に 知之者不如好之者好之者不如楽之者 (これを知るは、これを好むにしかず、これを好むは楽しむにしかず)という言葉があります。楽しむということが最高の学びであるということです。」と言っておられました。
 これを読んですぐに思い出したのは、10年以上前に、上田紀行さんの「スリランカの悪魔払い」の講演で「楽しくなければ医療じゃあない!」と呪術師が言った話です。そして著書を読んで、悪魔払いの癒しは、西洋医者の行う「催眠脱霊法」を超えたところにある事を知りました。
 悪魔(孤独がもたらす病)を嫌うのではなく、患者さんと悪魔が互いの存在を受け入れ、心を開き、敵として存在するのではなく、実は友達で、味方同士であることに気付く和解の場が、悪魔払いの儀式だと言うのです。患者さんが楽しくなり、思わず笑ってしまった時、悪魔は満たされて去り、病は消えるのです。
 僕は毎日の治療で、病院へ通っている患者さんに「病院へ行くの楽しいですか?」と聞いてきました。「楽しい!」と答えた人は一人もいませんでした。
 ところが樋田医院へ通う患者さんは楽しそうで、いつも笑いがいっぱいあります。人は楽しく温かい「つながり」の中で生き生きとし、生命力が最大限に発揮できるのだと実感します。
 ひとりひとり異なっているのが当たり前であるのに、平均とか正常値を信じ、不安と陰気に満ちた病院で、病気が治るとはとても思えません。
 だって楽しくないから。
(中 山)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

早いもので今年も残りわずかになりました(毎年、同じセリフを書いている気もします)。皆様は、どのような一年をお過ごしになったのでしょうか。私自身はこの一年、公私共に多くの事を考える充電期間だったような気がします。
 来年からは、それが少しずつ動き出すのでは・・・と密かに期待はしているのですが、マイペースな私には、まだまだ充電期間が必要かもしれません。
 ただ、人の話をじっくり聞く時間が余り無かった一年でしたので、これからは初心に戻り、そういう時間を作りたいと思っています(こう毎日バタバタしていては、そんな余裕もないのですが)。そんな中で、時々、ガイアそうこに足を運んで下さる会員の皆様には、いろいろなお話を伺う事ができ、いつも励まされています。本当に有り難うございます。心より感謝申し上げます。 来年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。         
                                                      (伊 藤)

NEW地球創庫だよりNo.20

風邪よりこわい風邪薬

 風邪やインフルエンザの季節です。僕の治療院にも「風邪で熱がある」とか「セキが出て、ノドが痛い」と来る患者さんがいます。
 熱が40℃を超えて動けないから往診してほしいという患者さんもいます。急性患者さんに対しては、まず、刺絡が有効であるかを患者さん本人の身体に尋ねます。軽度な人は「しなくていい、他の方法で!」と答えます。 風邪の身体が求める刺絡の経穴は、ほとんどの人が同じです。手指の腎経と大腸経の井穴、J1とD1です。 刺絡をしたとたんに、ノドの痛みや頭痛が消え、熱も下がってきます。毎度、不思議で、凄い療法だな、と感心します。
 昨日、テレビで、インフルエンザ脳症で亡くなった3歳の男児の生前の元気でかわいかった時のビデオを見せながら、亡くなった時のいきさつをレポートしていました。
 40℃の熱があって、すぐ病院へつれて行き、インフルエンザと診断され、薬を処方してもらい、帰って薬を飲ませ寝かせた。夜中に起きてきて、その時は熱も下がり、ふだんと変らず元気で普通に話をしていたのに、その後、寝て、朝見たら冷たくなっていたというのです。インフルエンザ脳症と診断されました。親は「インフルエンザはこわい。」と言っていました。
 僕はテレビを見ながら「いつ薬のことを言うのか?脳症の原因について、どう言うか?」と期待していましたが、一言も言及されませんでした。 「インフルエンザ脳症は薬害である。」と厚生労働省は知っていながら、はっきり宣言できないのはなぜか。それは、ひとりひとりの「いのち」を大事にしているのではなく、自らの保身と、経済を最重視しているからだと思います。
 「健診」も病院側の経済の為だけにあるとしか思えません。 
                                                (中 山)
(小 島)
ご 意 見 番 コ ー ナ ー

先日、鍼灸学校時代のクラス会に参加しました。卒業して13年になろうとしています。
開業した人、別の道に進んだ人、結婚・出産をした人など。皆、それぞれの道を歩いているのだなあとしみじみ感じました。メンバーの中では多分、私がいちばん“変化なし”というところでしょうか(苦笑)。 私自身は相変わらずですが『鍼灸治療室ガイアそうこ』は、いよいよ本格的に変わります。お越し頂いたことの無い方にはわかりにくいお話ですが、奥の二階にありました治療室が、表ビルの二階に移転します。2月の上旬を目安に引っ越しを開始します。来月のこのコーナーでは、また新たな治療室の感想等をお話しできると思います。(一階受付は今まで通りです。)
 地球創庫設立から9年、治療室併設から6年目を迎える今年は、いろいろなことが動き出すのにふさわしい幕開けとなりそうです。(治療以外の仕事も倍増しそうな予感ですが・・・。)
 年明け早々、本当に月日の流れの早さを実感している今日この頃ですが、本年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。                                

 (伊 藤)
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