「挨拶」
4月になると私の勤務する鍼灸専門学校には、新入生が入学してきます。毎年繰り返される行事のひとつですが近年思うことは、年々きちっと挨拶のできる若者が少なくなっているということです。日々の生活の中で、人と接する際の潤滑油になる挨拶。この言葉は元々仏教語であるといわれています。「挨」は押す、突き進むという意を表し、「拶」はせめるという意味があり、挨拶は互いに押し合うという意味になるとのこと。そこから師匠と弟子、あるいは修行僧同士が言葉や動作で悟りの深浅を試すことを指すようになったといわれています。
くらしの中のちょっとした挨拶は人と人との垣根をとりはらい、雰囲気を和ませ、温かくさせます。スマホ、パソコンと向き合う時間が多く、コミュニケーション不足と言われる現代。それだからこそ一語一語の意味を理解し効果を認識することが必要なのではないでしょうか。
ありがとうの語源も「有り難い」。これも仏教語といわれています。反対語は「あたりまえ」。日々の生活をあたりまえと考えず、ありがとうという気持ちで4
月から始まる新年度の生活をスタートしようではありませんか。
NIN NIN